3月1日〜
3月1日
 今日から3月!といっても、急に何か変化があるわけではありませんが・・・。入林禁止だった石門地区へ、本日から尾根道コースのみ解禁となりました。そんな中、東京都認定の自然ガイドの能力向上講習が石門で行われました。今回は特にアカガシラカラスバトに的を絞った講習でしたが、アカガシラカラスバトは残念ながら姿を見せませんでした。昨年繁殖期に入ってから、父島では観察されていますが、母島ではほとんど姿が見られず、少々心配です・・・。カラスバトは見られませんでしたが、代わりに「セキモンノキ」の花をご紹介。母島の石門山付近だけに自生し、個体数も少ない希少な樹木です。花期は3〜4月。これからしばらく見られそうです。しかし、アカガシラカラスバトはどこにいるのやら・・・。
                      今日の天気  気温19度  曇りのち雨
3月2日
 「どよぉ〜ん」入港日だと言うのにはっきりしない天気です。今便は、海岸清掃などのボランティアツアーの学生さんに、農業研修の学生さん。さらにハイビジョンの取材クルーの方々が来島されたというのに、なんたるお天気。予報画面は明日も明後日も曇りマーク・・・。せめてこのまま雨が降らずになんとか3日もって欲しいのですが、こればっかりはどうなることやら。明日、晴れ渡る空の下、海岸清掃に励む学生さんの姿をご報告できるよう祈りつつ、今日の母島を締めくくりたいと思います・・・。

                       今日の天気  気温19度  曇り
3月3日
 残念ながら本日もはっきりしないお天気の母島です。時おり小雨がパラつく中、昨日ご紹介したボランティア活動のツアーの方々によって南京浜の海岸清掃が行われました。島民や観光客がゴミを捨てていく訳ではないですが、海岸から流れ着いてしまいます。日本本土からのゴミは黒潮の影響でなかなか流れ着かず他の外国のゴミが多いとの事です。流木以外のゴミをなんとか片付け、綺麗になった南京浜ですが、何ヶ月かしたら、またゴミが流れ着いていることでしょう。いつの日か、この漂着ゴミがなくなって、海洋生物や海鳥達にとって幸せな海になるよう努力しなくては、と改めて感じます。

                      今日の天気  気温19度  曇り時々小雨
3月4日
 本日、海上保安庁小笠原保安署の指導の下、排出油防除講習会と、オイルフェンス展開訓練が行われました。海上保安庁がない母島では万が一油が流出した際、父島から海上保安庁が到着するまで、東京都、村職員など関係団体で協力して油の拡散防止などを行わなければいけません。そのため年1回このような講習が行われています。幸いなことに油の流出事故など母島ではおこっていないようですが、先日の津波の訓練同様、備えあれば憂いなしです。そして、今後も綺麗な母島の海を事故のないよう守って行きたいものです。
                        今日の天気  気温20度  晴れ
3月5日
 今年は皆、顔を合わす度に「寒いね」と言っています。母島でのデーターはないのですがここ何年かで一番寒い冬だったのではないでしょうか。でも、寒さのピークは過ぎたようで、この通り緋寒桜が咲きました。曇り空なのが寂しいのですがバックは乳房山です。
 緋寒桜、または寒緋桜ともいい、沖縄ではお花見もするようです。原産地は中国。東京でも3月には満開の様子が見られるとのこと。やはり南の島ではソメイヨシノの薄ピンクの花弁より鮮やかなピンクの方が似つかわしい気もします。
 でも島で春を感じるのは桜よりセイロンベンケイソウの開花の方かもしれません。

                        今日の天気  気温20度  曇り
3月6日
 売店に新しい本を入荷いたしました!
『近代日本と小笠原諸島〜〜移動民の島々と帝国〜〜』 石原 俊・著です。帯には「世界各地から船乗りたちがやってきた、移動民の島々、小笠原諸島。日本帝国に帰化させられた移動民は、近代をどのように生き抜いたのか。」とあります。全10章、総ページ数533ページの少々厚めの本ですが、史資料とフィールドワークに基づいた実証研究ということで、なかなか興味深い物となっています。(まだ最初の方しか読めていないのですが・・・)
 もちろん内地でも販売しているので、興味をもたれた方は探してみてください。
 発行:平凡社  定価:5,000円(税別)  

                         今日の天気  気温20度  晴れ
3月7日
 寒い寒いといっていた今年の母島の冬。船客待合所のウッドデッキにアデニウムの花が咲いていました。艶やかだからアデニウム?などとしゃれを言う余裕も出てきた久々の晴天です。隣の鉢にはアロエがツボミを伸ばしています。
 先日行われた小笠原野生生物研究会主催の植物のスライド上映会には、島の植物好きや自然愛好家が集まり、父島と母島の植生の違いに驚いていました。湿生高木林のある母島と乾性低木林の多い父島では同じ種類でも大きく違うようです。母島では見られない植物、また逆もあり興味深く2時間があっという間に過ぎてしまいました。3月には「小笠原の植物フィールドガイド」の続編が発刊されるそうです。母観でも販売予定です。

                         今日の天気  気温20度  晴れ
3月8日
 観光協会の裏手にモモタマナの新芽がでていました。モモタマナは落葉樹で、赤く色づいた大きな葉は海岸沿いの林に彩りを与えています。シーアーモンド、又はアンブレラーツリーといわれるこの樹木の枯れ葉は、熱帯魚愛好家の中ではマジックリーフなど呼ばれ、飼育に効果的と言われているようです。水に入れておくと成分のタンニンが溶け出し、水生菌を抑制する働きがあるとか。なんでも落葉した葉には抗菌効果があるらしいのです。落葉した赤い葉で染物をすると綺麗な黄色に発色するのはタンニンの働きなのでしょうか。
 ミクロネシアなどではアンブレラーツリーと言われるように日陰を作るため重宝がられている樹木ですが、落ちて尚、有効利用されるとは、葉っぱ冥利に尽きると言っていいかも知れませんね。

                         今日の天気  気温20度  晴れ
3月9日
 ガイドの日記帳でお馴染みの梅野ひろみさんが、希少種ハザクラキブシの花の写真を持ってきてくださいました。薄緑の大変きれいな花です。乳房山遊歩道に1本、雄の老木があります。花期は1月頃。樹名板が付いていますので花の時期に登られた方は見逃さないで下さい。
 キブシは内地にも多くありますが、実が五倍子(フシ)の代用品にされていた事から名が付いた様です。フシというのはヌルデという植物の枝や葉にアブラムシの一種が作った虫コブの事。染料や薬用に使われ、お歯黒の原料もこのフシだそうです。
 観光客の方がこんなきれいなキブシは見たことがないと驚かれていました。ハザクラキブシは母島だけの固有植物です。

                    今日の天気  気温21度  曇りのち晴れ